私達が生産効率の悪い鍛造製法にこだわり続ける理由。

私達はマリッジリング(結婚指輪)等のブライダルジュエリーを中心に

鍛造製法を用いてジュエリー製作を行う事があります。

鍛造製法を用いるメリットはその強度の高さにあります。

地金内部に潜む空洞(地金精製時に発生する気泡がそのまま残ったもの)を潰し

地金の密度を高くする事で強度を高めるのです。

毎日、そしてずっと身に着けるマリッジリング(結婚指輪)は

ジュエリーである一方日用品でもあります。

変形等のトラブル発生率を出来る限り低くする努力を怠らず

お客さまに商品をご提供するのが販売店として

そして小さなメーカーとして当然の事だと考えています。



他社製のジュエリーリペアを手掛ける私達の元に

変形してしまったマリッジリング(結婚指輪)が

助けを求めやってくる姿を見る度に

その想いはより強くなります。



1.精製された地金の塊から始まります。



2.地金の塊に火を入れなまします。



3.なまされた地金を叩き、地金内部に潜む「ス(空洞)」を潰します。



4.更に火を入れます。



5.更に叩きます。この火を入れ、叩く事を何度も繰り返し行い「ス(空洞)」を徹底的に潰し強度を高めていきます。



6.強度が出たところで指定されたリングの幅と厚みに調整。ゲージを用いて正確な数値で管理されています。



7.幅と厚みの調整が終わると板状の地金をリング状に成形していきます。



8.ある程度リング状になった地金を木槌で更に形状を整えていきながら、指定サイズに調整していきます。



9.形状の調整、指定サイズへ調整が終わり余分な地金を切断します。



10.ロー付け。地金の塊は、この段階で初めて「輪」になりました。



11.余分なロー材をリューターで削り、地金の厚みを均一に整えます。



12.リングの表面をヤスリで整えます。一気に仕上げず、ヤスリの目を徐々に細かくしていく事で優しい肌触りを実現させます。



13.リングの内側、そして側面も丁寧にヤスリで整えます。着け心地に大きく影響する工程なので慎重に作業しています。



14.ご希望の文字や金性(K18等)ブランド名を打刻します。



15.リングの内側をリューターで丁寧に仕上げていきます。

16.リング表面をバフで仕上げていきます。



17.リング側面もバフで丁寧に仕上げます。ここでも一気に仕上げず、バフの目を徐々に細かくする事で滑らかな肌触りを目指し作業していきます。



18.完成。地金の僅かな曇りも許さないクラフトマンシップが生み出したリングは極上の着け心地も併せ持っています。



最近は「鍛造製法」という言葉だけが独り歩きし

全く異なる製法で作られたものや

似て非なる製法で作られたものが「鍛造製法」と語られる事が

多々見受けられる様になりました。

たしかに鍛造製法は手間がかかり

生産効率は非常に悪いと言わざるを得ません。

では、なぜ私達はその生産効率が悪い鍛造製法で作り続けるのでしょう?

それは私達が手掛けたジュエリーを出来る限り長く使って頂きたいから。

そして、誰かの為に作られた量産品ではなく

あなたの為だけに生み出されたジュエリーを使って頂きたいからなのです。

ジュエリーは使い捨てではありません。

身に着ける人の一部となり、アイデンティティになるもの。

だからこそ、強度が必要なのです。

もちろん、「絶対に壊れないジュエリー」なんてありません。

しかし、万が一の際でもメンテナンス可能なデザイン、構造としているのは

販売店として、

そして小さなメーカーとしての責任であり誇りなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 
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