デザイン力と技術力の上に成り立った所有する喜び。

本日のジュエリー。

お客さまからお預かりしたダイヤモンド。

以前、リングをリフォームさせて頂いた際に

残ってしまったメレーサイズのブラウンダイヤモンドです。

「宝石箱で眠らせておいても仕方ないもんねぇ。」

と、ご相談頂きました。

ご希望されていたリングに使用するにはダイヤモンドの数が足りなかったので

お預かりしたダイヤモンドに色、透明度、輝きを合わせ調達。

ブラウンカラーの色合わせに苦労しましたが

しっかりと揃える事ができました。

完成したリング。

3本のリングが連なり、

そのうち1本にお預かりしたダイヤモンドと

私達で調達させて頂いたダイヤモンドをパヴェセッティングで埋め込みました。

パヴェセッティングの“パヴェ”とは“石畳”を意味します。

“石畳”の様に宝石を隙間無く敷き詰められた事から名付けられたのですが

地金をタガネで掘り起こし爪を立てる工法は職人の技術力により

その仕上がりにかなり差が出てしまいます。

全ての爪を同じ形状、同じサイズに掘り起こすのは至難の技。

更にお洋服等への引っ掛かりを防ぐ為に

爪の先端を丸くスムーズに仕上げる事ができるのは

大袈裟な話ではなく優れた技術を持つ

極々限られた職人にしかなし得ないのです。

パヴェセッティングは留められた宝石の向きも重要で

向きがバラバラだと輝きもバラバラになってしまいます。

design studio Emuが作業をお願いしている石留め職人の仕事っぷりは

ジュエリーに携わる様になってから30年経った私達でさえ

ため息が出てしまう程の美しさです。

design studio Emuがプロデュースするジュエリーは

お客さまのご要望にお応えできるデザイン力と

所有する喜びを感じられる技術力で成り立っています。

誰かの為に大量生産されたジュエリーではなく

オーダーして下さったお客さまの為に

一つ一つ丁寧に製作するからこそ実現できる満足感なのです。